AI化は士業の業務や資格試験に影響する?

 最近、AI関連のニュースをよく見ます。そして、そうした記事には代替される職種は何?みたいな一覧がくっついています。

 士業の中で代替されないだろうという代表は

・弁護士(代替可能性1.4%※)

・中小企業診断士(代替可能性0.2%※)

※( )内は英オックスフォード大学などが発表した研究結果として日経新聞2017年9月24日記事に出ていた数字、以下同様

の2つ。これらは業務内容が非定型的だということで代替可能性が低いとされているようです。

 一方、代替されやすい職種の代表格として

・税理士(代替可能性92.5%)

・弁理士(代替可能性92.1%)

・行政書士(代替可能性93.1%)

が挙げられているようです。

 ここで、弁理士の特許出願業務を、

1.先願調査(既に似たような特許出願がないかのチェック)

2.出願書類作成(発明の技術内容などを文書化)

ざっくり2つに分けてみました(かなりざっくりです)。

 まず、前記1の先願調査ですが、現在、特許庁でAIに先願調査をさせる試みがなされているようです。かなり正確に調査できるとかいう噂。

 次に、前記2の出願書類の作成ですが、AIが小説を書いて受賞するレベルにあることを考えると、これもAI代替が不可能ではないと思います。

 以上から、将来、弁理士の出願業務の大部分がAIで取って代わられても不思議ではないでしょう。

 ただ、依頼者と対話しながら依頼者の意図を汲むことまでAIがやれるのかというと(AIが自我でも持たない限り)難しいのではないかと思います。

 であれば、AI化は面倒な定型業務をあっという間にやってくれる歓迎すべきことだと考えてもいいかもしれません(先願調査は何十万、何百万、それ以上の先行文献の中から似たような技術の存否を確認しなければなりません。そんな面倒な作業をAIが一瞬で、かつ、正確にやってくれるのなら、さっさとAI化してほしいです)。

 これは前回記事の税理士の先生も同じようなことを言われていました(省力化につながって良いことだと)。

 実際にAI化を恐れている士業はあまりいないような気がします。

 ただ、単純な調査作業や入力作業を担当する事務員などは淘汰される可能性があります(従来3人雇って処理していたのが1人でもできるようになったので2人クビ、とか)。

 また、かなりの人員カットができるとなれば大企業ではAI活用がガンガン進みそうです。

 さらに、AI化が進んで業務効率が向上し、士業が1人でやれることが多くなれば(1人で多くの企業の対応ができるようになれば)、将来的な企業減少や人口減少もあいまって、資格試験の合格者を増やす必要はなくなる合格率が下がる、つまり試験が難化する)かもしれませんね。

 それは代替率が高い士業ほどその可能性があるのかも。

 AI化の影響は既に資格を持っている人よりも、まだ資格を持っていない人の方が大きいかもしれません??

 先週、本記事を書いた後に、ITmedia NEWS(2017年11月16日)に似たようなの記事が出ているのに気づきました。記事の中では代替可能性についてまじめに反論しています。でも、誰に対するアピール?
「AIで弁理士が失業」に異議 「そんなに単純な仕事じゃない」 日本弁理士会の梶副会長

 

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