私が講師をしている理工学部の学生の就職先を見てみると比較的、建設会社が多い気がします。
建設会社というと建築学科、という単純な発想になる人は多いのではないでしょうか(私が学生のときはそうでした)?
建設会社がどのようなことをやっているのか実情まではわかりませんが、特許情報から技術開発の内容の予測はできます。
大手である大林組の最近の特許を適当にピックアップしてみました(下表は発明の名称です)。
地盤に井戸を構築する方法、この方法で用いられる希釈剤及び洗浄材 |
地下構造、及び地下躯体を有する建造物の建替え方法 |
コンクリート部材の接合方法 |
天井材落下防止構造、およびその施工方法 |
制振構造、及び、構造物 |
油汚染土を浄化する方法 |
張力材の繋止構造 |
トンネル及びトンネルの構築方法 |
汚染地盤の浄化方法及び汚染地盤の浄化装置 |
地盤浄化方法 |
太陽電池パネル設置用の架台 |
生態環境策定方法及びその装置 |
空調システム |
放射性廃棄物の最終処分施設 |
特許を見ていくと、構造物や工法に関するものが多いですが、一方で土壌汚染などの環境に関わるものものも多いです。
都市開発などの際に切り離すことができないのが環境影響だということがあるのでしょう。
下図は緑被率、樹林域の接近性、樹林域の拠点性、樹林域の歴史性などを評価指標とした生態環境策定方法に関する図です(特許第6127386号 図10)。
環境系の学生が建設会社で環境に関わる業務をやるというパターンがありますが、逆に、建築系の学生が環境業務をやるというパターンもあります。
前職では建設会社から転職してきて生態系保全に関する業務をやっていた人(建築士)もいました。