今回のタイトルも学生からの質問です。
教職課程を取っていることが民間企業への就活の成否に影響するのか、という内容です。
個人的には、いちいち心配することなのかな、と思いますが、真面目に受け止めてみます。
まず、教職課程を取っている人を民間企業志望と教員志望に分け、さらに、教職が民間企業への就職に有利に働くかどうか、不利に働くかどうか、に分けて考えてみます。
有利かどうか | 不利かどうか | |
民間企業志望 | ① | ② |
教員志望 | ③ | ④ |
<民間企業志望の場合>(上表①、②について)
最近、企業の採用担当者と話した内容を記事にしましたが(あるIT企業担当者の話)、企業は自社が求める人物像を念頭に採用の判断をするものと考えられます。
その企業が積極性のある学生を求めていたら、グループワークや面接を通じてそのような特徴が見えた学生が評価されやすいでしょう。
また、何らかの能力を見る場合、例えば、英語力を重視する企業であればTOEICの点数が高い人の方が評価されやすいでしょう。
このようにTOEICの点数などであらわされる能力の証(資格や免許)が企業が求める人物像に沿うものであれば有利に働くことが予想されます。
つまり、今回は教員免許を持っていることが民間企業の採用方針に沿うケースがあるのかどうかだと思います。
私には教員免許を持っていることが民間企業が求める人物像にぴったりあうというケースを思い浮かべることができません。そうした理由から教員免許が民間企業の採用に有利に働くとは考えにくいですね(絶対とは言えないでしょうが)。
一方、教職を取っているからと言って採用に不利にはならないと思います。私の周りでも教職を取っていた友人はいましたが、それで落とされたという話は聞いたことがありませんので。不利になると思うのなら、教職を取っていることを言わなければいいだけのことですし。
<教員志望の場合>(上表③、④について)
教員志望の場合、民間企業はすべり止めということになります。
民間企業で働きたい意気込みは民間企業志望者よりも劣るでしょうし、人物を見ることを本職にしている採用者にそれはすぐ感づかれるのではないかと思います。
大して熱意もなく、内定を出しても来ない可能性があるというのは企業にとっては良い気分がしないのではないでしょうか。従って教職を取っていることが有利に働くわけがなく、むしろ不利になると考えるのが自然だと思います。
上表にあてはめると
有利かどうか | 不利かどうか | |
民間企業志望 | 有利に働かない | 不利に働かない |
教員志望 | 有利に働かない | 不利に働く |
です(あくまで個人的な考えです)。
まあ、教員が第一志望なら浮気せずに、そっちを突っ走って欲しいですね。
私が言えるのはここまでが限界。どうしても心配なら大学のキャリアサポートに相談に行ってはどうでしょうか?