研究が出来る人は何が違う?

 先日、薬剤師の友人と博士号取得についてをしましたが、その流れで、出来る学生は何が違う?という話題になりました。

 その友人は博士号を取った後、“ポスドク”と言われる任期付き研究員として何年か東大薬学部の研究室で働いていました。

 その研究室は助手が複数人いる大所帯で、大学院生の半分は東大以外の大学からやってきているということでした。

 友人は、自分自身のことを見る目はないけど、他人を見る目だけは確かだと豪語しています(人生でこれまで4つの研究室に所属し、いろんな学生を見てきたのだとか)。

 そんな流れの中での話です。

Q.生粋の東大生と他大学出身の学生って研究でも違う?

A.やっぱり違うね。

Q.何がそんなに違う?手先が器用だとか、実験や文章作成が早いとかうまいとかってこと?

A.否、そういう部分じゃなくて、研究テーマの理解度が違う。全体を理解しているって感じがする。だから研究を進めるのに何をどうやればいいかっていう組み立てがうまい。行動の早さとか手先の器用さの問題ではないね。

Q.行き当たりばったりで研究を組み立てていないってことね。他大学出身者は計画性がなかったってこと?

A.そんなことはない。みんな頭は良かったと思う。ただ、比較の問題で、傾向としては、やっぱり生粋の東大生の方が理解度が違うって気がした。こういうのを見ていると企業が東大生から取っていくってのがわかる気がする。

 友人は、出来る学生は「全体理解」や「組み立てのうまさ」が違う、と言います。

 では、

 全体理解や組み立てはどこで決まるのか?

 これは初期段階で研究シナリオを作れるかどうかではないかと思います(論文で言うと研究前に“目次”を作ることができるかどうか)。

 この作業は全体を見渡せなければ不可能です。逆にこれができたら後は楽です。作った目次に沿って動けばいいだけですから。

 これは一口に言ってもなかなか難しいです。
 私は講演を行うとき、プレゼン資料は目次から作っていきますが、一発で完璧なものが出来たためしがありません。

 ただ、これが出来るようになったら“出来る人”??

<企業の開発業務でも・・・>
 今回の記事に関わるスキルは企業業務においても求められます。
 特に仮説・検証を行う開発業務は後戻りしないように進めていくことが非常に重要です。
 予想した結果(自分が望む結果)が得られなかったから、再度、検証をやり直してみる、というのでは仕事になりません(気持ち的にはやり直したくなるのですが、それをやっていては延々とループするだけです)。
 パズルのピースを埋めていくように、確実に前進するやり方を計画できるかがカギになります。
 こう考えると、大学での研究はテーマに関わらず、企業の業務に通じる経験にもなっていると感じます(意識を持ってやっている人は、の話ですけど)。
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