博士号をあっさり取る人とそうでない人

 先日、薬剤師の友人と博士号について話をしました。

 過去記事「博士号は就職、転職に役立つか?」でも触れましたが、この友人は博士号を持っています。

 研究が好きなわけでもなく、面倒くさがり、大学受験では2浪、さらに学部時代に1回留年と、さっさと社会に出た方がいいのでは?と感じる要素満載なのに、学位だけは何の苦労もなくあっさり取っています。

 一方、この友人よりも志が高く、勉強熱心でも取得に4年、5年とかかったり、途中で断念した知人を何人も知っています。

 何が違うの?

 指導教官の御膳立ての差?

 向き不向きがある?

 いろいろと疑問があります。

 その友人に持論がありました。

 以下、この件に関する会話です。

Q.博士号取るのに向き不向きってあると思う?

A.俺はあると思う。ってか見てればわかるでしょ。

Q.あるような気がするけど、何が違うのかはよくわからん。何か要因があるのかな?

A.変なこだわりがあるかどうかだね。こだわりをもっている人は時間がかかっているか、取れてないのが多いね。

Q.こだわりって何?

A.研究テーマとか成果に変なこだわりがある人はいつまで経っても先に進もうとしない。自分が目指している方向と違う、とか、この結果では納得がいかない、とか。理想を求めすぎて現実を受け入れていないというか…。

Q.理想って、世間をびっくりさせることができるテーマとか、素晴らしいデータが得られた、とかを目指しているってこと?

A.まあね。そんなの学位取ってからこだわりを持って研究をやればいいのに。

Q.だとすると教官の言うことを素直に受け入れるのが一番の近道ってこと?

A.そう。教官の言ってることの方が正しい場合が多いと思う。こだわりがある人はそれを認めようとしないのが多い気がする。

Q.確かに、はたから客観的に見ている教官の方が冷静に分析できている場合が多いかも。

A.俺がある研究室でポスドクやってたときのことだけど、学位を持っていない助手(自分の博士論文を書きながら学生を指導している助手)がいて、その助手が指導していた学生の方が早く学位取っていたよ。

Q.その助手は学生には的確な指導ができても、自分の論文だとそうはいかないってことか。

A.何でもいいからさっさと書き上げてしまえばいいのに。もっとレベルの高い論文にする、とか言ってずっと足踏みしてた。俺みたいに何も考えずに指導教官の言う通りにしてた方が学位は取りやすいと思う。学位取ったあとのことは知らないけどね。

 

 通常、博士課程は3年間です。

 3年という時間は修士課程にプラス1年しただけの長さでかなり限られています。私のエンジニア時代の開発業務経験で考えても、でかい成果をだせるか否かはギャンブル的に感じます。かるいヒットは出せても、特大ホームランはそう簡単に出せるものではないです。

 この時間制限の中で(博士論文としての)最低限の成果を出さなければなりません。
 ひたすらホームランボールを待つのか、それとも適当なところでおりあいをつけることができるかが分かれ道かもしれませんね。

 どでかいことは後からやればいい、という友人の意見はもっともだと思いました(その友人は、その後、一切でかいことはやっていませんけど)。

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