安眠の特許が多い企業

 もうエアコン無しでは眠れないですね。タイマーをセットしてもタイマーが切れると暑くて起きてしまうので、結局、つけっぱなしになります。

 高校生の頃、エアコンのタイマーが切れたら外から涼しい風が入ってくるように自動的に窓があく仕組みができないか、そのアイデアで特許とったらもしかして大儲けできるんじゃないか、と思ったことがあります。

 その後、知財の知識を身につけて、その時のアイデアで誰か出願していないか調べ、既に出願されていることがわかり、がっかりしたのをおぼえています。

 学生レベル考え付くことは大抵誰かが先に考え付いてるのが特許の世界です。

 不眠症寝違え無呼吸いびき、など睡眠に関する悩みを持っている人は多いのではないでしょうか?

 “安眠”の観点からどのような企業が取り組んでいるのか、特許件数を調べてみました。

本サイトでは、たびたび特許情報から企業を取り上げています。
特許件数が多い≒企業競争力がある
だろうという考えに基づくものです。

 レスメド(ResMed)は睡眠呼吸障害の治療用装置を作るアメリカの企業です。1989年設立と割と新しい企業ですが、従業員は4000名以上、100か国以上に拠点があります。
 以下は睡眠状態を検出する装置です(特許6122472 図11)。
 

 エフ・ホフマン・ラ・ロシュはスイスの製薬会社です。主に睡眠障害などを処置する医薬品について特許を有しています。

 サノフィはフランスの製薬会社です。睡眠時無呼吸障害を処置する医薬品などについて特許を有しています。日本法人は直近で売上高2533億円、従業員数2200名です(就職四季報2017年版 東洋経済新報社より)。

 コーニンクレッカフィリップスはオランダの電気機器メーカーです。光治療による睡眠時無呼吸治療装置などの特許を有しています。日本法人はフィリップスエレクトロニクスジャパンが従業員数約1000名など(該社HPより)。
 下図は睡眠時無呼吸を処置するシステムの概念図です(特許6133842 図1)。
 

 トヨタは睡眠のモニタリングや推定に関する特許が多いです。居眠り運転は自動車の大きな問題だからでしょう。
 下図は睡眠段階の推移の一例を示すもので睡眠状態を推定する特許を構成するものです(特許6121886 図2)。
 

 三菱電機は空調を切り口とした睡眠システムの特許がメインです。寝ている人の表面温度を感知して温度や湿度を制御するというイメージです。

 ダイキンも同じく空調での安眠を主な目的としています。“安眠”というキーワードでは競っている三菱電機とダイキンですが、エアコン売上高で見ると三菱が7200億円、ダイキンは1兆8280億円です(業界地図2017年版 東洋経済新報社より)。ダイキンは海外比率が7割超です(世界トップシェア)。

 なお、この分野は“安眠まくら”とか“ベッド”がもっと多くでてくるかと思いましたが、そうでもなかったです。

 “特許出願”では個人が出願した“まくら”がやたら多かったですが、特許にまでなっていたのはわずかでした(特許出願しても審査をパスしなければ権利にはならないのです)。

 アイデアレベルのものを権利化したり、ビジネス化するというのは相当大変なことだと言えます。

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