先日、製薬会社に勤務する友人と飲んだ飲んだとき、その友人が、
営業は転職でどんどんレベルアップできるの職種だ
と言っていました。
製薬会社の営業職はMRと言われています。
MRについてはこれまでの記事で何回か触れてきました。
<MRについては以下の記事参照>
営業実績があることが前提になりますが、できるMRは2~3年でより給料が高い企業に鞍替えすることが多いそうです。
統計的には、この記事を見ている人のうち約3割が就職3年以内に離職することになると考えられます(以下)。
厚生労働省 「新規大学卒業者の事業所規模別卒業3年後の離職率の推移」
だとすると就職して10年も経つとかなりの人が転職することになるでしょう。
私の周りの人たちをみても転職経験者の方が多いです。
転職動機としてはステップアップ(給料が上がるか、ポジションは高くなるか、望む仕事ができるか)が一番多いのではないでしょうか?
しかし、一般的にそううまくはいきません。
技術職であれば、よほど特殊な経験を積んでいない限り、中小企業から大企業への転職はかなり難しいのが現実ではないでしょうか(逆は簡単)。
他の職種も似たり寄ったりかもしれません。
そうしたことから営業職というのは他の職種とは性質が違うのだと思います。
売上というわかりやすい成果に紐づいた職種だからでしょう。
企画、開発、事務職などは一般的仕事の成果を認められることが難しい職種です。
上司に逆らわずに長年コツコツまじめにやって認められるパターンが多い気がします。
“成果主義”とか“能力主義”などと毎期のはじめに目標値を設定させて従業員のやる気を引き出させようとする企業は多いと思いますが、バックヤードの職種が実績が認められたというケースをあまり聞いたことがありません。
その代わり営業と比べて少々ぐうたらな仕事ぶりでも怒鳴られたりすることもないですが。
技術職など営業職以外で転職がうまくいく要因としては“タイミング”が大きいと感じます。
研究室の後輩で従業員数1000人未満の分析機器メーカーから誰もが知るビールメーカーの開発職に転職したのがいます。
何か資格とかが効いたのか?と聞いたら、転職先を探していたタイミングで、たまたまその企業が開発職の人材を探していたからだ、とのことでした(ちなみに、その後輩は以前の記事で紹介した資格“環境計量士”を持っていますが、保有資格のことは全く評価されなかったらしいです。ビールメーカーでは、しかも開発という職種では屁のツッパリにもならない資格でしょうから当然と言えば当然です)。
私も似たような経験をしています。
メーカーからどこか別のメーカーに行こうと転職先を探しているタイミングで損害保険業界でリスク分野の人材を探していると話が(大学時代の恩師経由で)ありました(リスク分野の経験がなくても開発とか知財などに関する経験でいいとのことでした)。
一回の面接であっさり採用となりましたが、現在はそんな採用の仕方はしていないはずです。
会社が新たな組織づくりをしようというタイミングに、たまたま私が転職先を探していたタイミングが合ったというだけのことです(この場合、タイミングだけでなく人脈も大きかったと思います)。
営業職というのはどの企業にも常にニーズがあるはずです。
従って偶然を期待しなくても転職でレベルアップしていくことが他の職種よりも容易にできるのでしょうね。