パリ協定とは?

 アメリカのパリ協定脱退の方針に関するニュースが各種メディアで大きく報じられています。

 化学系、環境系の学生であればパリ協定について一度は聞いたことがあるかもしれません(?)。

 地球温暖化と関係のある協定だろうと想像はできるでしょう。

 1992年に採択された国連気候変動枠組条約に基づき1995年に気候変動枠組条約締約国会議(Conference of the Parties:COP)が開催されました。

 以後、毎年会議が開催され、これらを順番にCOP2、COP3、COP4・・・と呼んでいます。

 パリ協定はCOP21で採択されたものです(パリで結ばれた協定だから“パリ協定”)。

 下図はざっくりした歴史的な流れです。

 

 ここで“条約”や“協定”や“議定書”なる言葉が出てきます。

 こうした言葉は特許などの知的財産分野にもあります。
 パリ協定と紛らわしいですが、“パリ条約”だとか“マドリッド協定”だとか“マドリッド協定議定書”と言った感じで。

 いずれであっても締結した場合は取り決めたことの効力が及びますので、呼び方は違っても実質的な違いはないのではないでしょうか?(ただ、パリ協定では違反した場合にその国が罰則を受けるという立て付けではありません)

 パリ協定では
世界共通の長期目標として2℃目標のみならず1.5℃への言及
主要排出国を含むすべての国が削減目標を5年ごとに提出・更新すること、共通かつ柔軟な方法でその実施状況を報告し、レビューを受けること
などが含まれています。
(環境省 http://www.env.go.jp/earth/cop/cop21/)

 現在、米国のCO2排出量は中国に次いで世界第2位です。
 
(出典:環境省公表資料http://www.env.go.jp/earth/ondanka/cop/co2_emission_2014.pdf

 パリ協定に盛り込まれた世界の平均気温上昇を2℃未満に抑える(1.5℃未満を目指す)ためには中国アメリカの努力が欠かせません。

 上グラフを見るとEU28か国がどんなに頑張っても中国とアメリカにその気がなければCO2排出量削減には大して効き目がないのは一目瞭然ですから(あと、今後のことを考えるとインドの伸びが気になりますね)。

 少し古いデータですがアメリカの一次エネルギー供給の見通しに関するデータがあります(下図)。
 
(出典:資源エネルギー庁http://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2005html/2-2-4.html

 エネルギー構成が大して変わらないのにエネルギー供給が増えるのだったらCO2排出量が劇的に減る気はしないですね。

 今回、再注目されているパリ協定、ここまでの流れや状況はざっくりとこんな感じですかね。

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