昨日の記事のせいもありますが、家電量販店に勤務する友人が危険物取扱者乙種4類に興味を示しています。
社内報奨金が2万円でるというのが動機の一つになっているのですが、それだけでなく、各期の社内評価において「国家資格」を取得したということが明確な加点要素になるらしいのです。
ポイントが上がると給料やボーナスに反映されるらしく、取得できる国家資格なら何でもいいと言っています。
先日受けたTOEICが友人のやる気に火をつけた感はあります(ちなみにTOEICは民間資格のため友人の会社内の各期の評価制度では評価要因にはならないらしいですが)。
まず“乙4種”とは何なのか?
前回の記事を見てもらえば大体わかると思うのですが、危険物取扱者というのは“甲種”、“乙種”、“丙種”の3種類あります(出題は化学と言っていいでしょう)。
グレードはその名の通り甲>乙>丙です。
資格が使える範囲が異なります。
甲種は1つの試験を受けると消防法で定められた“危険物”全種類の取扱いや保安監督ができます。
乙種は消防法で定められた6分類の危険物ごとに試験を選択し(従って6種類の試験がある)、危険物の取扱いや保安監督はその受かった試験の危険物に限られます。
乙4類というのはガソリンや軽油などガソリンスタンド店員などに求められる資格で危険物取扱者試験で最もポピュラーです。
毎年30万人ほど受験しています。かなりの数です。文系の人もかなりいるのではないかと想像します。
乙4の試験実施状況は以下の通りです。
年度 | 申請者 | 受検者 | 合格者 | 合格率 |
27 | 303,615 | 271,234 | 79,718 | 29.4% |
28 | 299,080 | 264,946 | 76,575 | 28.9% |
乙種は他に1類、2類、3類、5類、6類がありますが、それらの受験者数は1万人台、合格率は60~70%です。
乙4だけが受験者数が突出していて合格率も30%程度になっています。
乙4が難しいということでないでしょう。
受験者数の多さを鑑みると、化学系とは全く関係のない受験者が大半ではないかと思います(9割以上?)。
化学系受験者であればかなりの確率で合格できるところ、こうしたそれ以外の層の受験者が合格率を下げていると予想します。
ただ、乙種というのは受験資格が不要で高校卒業程度の知識で対応可能だとされています(小学2年生で受かったという例もあります)。
まじめにやれば受かる資格だと考えていいでしょう。
この試験について友人と話していてある発見をしました。
その友人は福岡に住んでいるのですが、地方と都内では試験実施回数が全く異なります。
試験は基本的に前記(4月~9月)と後期(10月~3月)に分けられています。
都内であれば毎週のように試験を実施していて平成29年前記最終試験の申込締切日は8月4日です(電子申請の場合)。
一方、地方は試験回数が少ないです。福岡の場合、6月に2回、7月に1回で前記試験は終わります。
しかも申込締切日が4月で終わってしまいます。
友人が早速、電子申請で申し込もうとしたところ“ご希望の受験可能な試験がありません。”という表示が出てきたらしいです(それで前期の受験は断念)。
地方は計画的に勉強と申込を行う必要がありそうです。
仮に2~3週間で受かる試験だったとしても受験できなければ不合格と同じですので。
関連記事:友人の乙4挑戦記(その1)