観光ビジネスに関連する資格

 前回「インバウンドと関連ビジネス」について触れたので、こうした観光ビジネスに関わりそうな資格を分析してみました。

 前回示した訪日観光客の流れに沿って見ると、
1.各プレーヤーごとに求められる資格、免許
2.当該プレーヤーを支援するサービスにおける資格
に分けることができそうです(下図)。

 特にインバウンド対策と言うことであれば、訪日外国人旅行を増加させたり各段階での利便性を高めるITサービス、各現場のコミュニケーションに必要な通訳サービス(あるいは語学研修サービス)などの支援サービス(上記2)の方が重要になりそうです(上記1は訪日外国人旅行の有無に限らず必要ですので)。

IT関連資格

 旅行代理店のカウンター業務をAIでサポート空港や宿泊施設の手続きを電子化テロ対策のためのIT技術利用観光用移動車の自動運転化などITが支援する業務はいくらでも挙げられます。
 こうしたIT化に資格は必要ありませんが、IT系資格の知識は役に立つでしょう。
 また、各業務においてそのようなIT人材が内部で必要とされることもあるはずです(記事「ITビジネスについて」のIT利用企業)。こうしたIT系資格については以前の記事(下記)を参照してください。

 

語学関連資格

 資格は必要ありませんが、各種試験結果は語学能力の目安になります。英語ならTOEICや英検が挙げられます。
 インバウンドの内訳は前回記事のように中国人がメインですので中国語の重要性は大きくなるでしょう。
 TOEICの中国語版のようなものとしてTECC(Test of Communicative Chinese:中国語コミュニケーション能力検定試験)、英検のようなものとして中国語検定試験があります。

 

旅行業務取扱管理者

 旅行業者は各営業所ごとに当該管理者を1名以上選任し、一定の管理及び監督業務を行わせることが義務付けられています。この資格は、

・一般社団法人全国旅行業協会が実施する国内旅行業務取扱管理者

・一般社団法人日本旅行業協会が実施する総合旅行業務取扱管理者

の2種類あります。前者の対象業務は国内旅行後者は国内および海外旅行です(後者は前者を兼ねているため幅が広いと言えます)。
 どちらも受験資格は不要です。そのため学生でも受験可能です。
 私が学生の頃もこの資格はありました(名称は違った)。同じ学科の友人が専攻(応用化学科)と何の関連もないのにこの試験を受けようとしていたことを思い出します。学習時間は国内で200~300時間、総合は500時間が目安にされる場合が多いようです。その友人はさくっと勉強してさくっと受かるイメージだったのかもしれません(当時、結局どうなったのか聞くのを忘れました)。
 平成28年度の受験者情報は以下の通りです。

  学生申込数/全体申込数
(%)
学生合格率
(学生合格者/学生申込数)
国内旅行業務
取扱管理者試験
47.6% 28.6%
総合旅行業務
取扱管理者試験
30.8%
(大学生20.5%)
(専門学校生10.3%)

大学生19.0%
専門学校生23.3%

元データ:http://www.anta.or.jp/exam/shiken/pdf/H28exam_jissijyokyo.pdf
https://www.jata-net.or.jp/seminar/exam/guide/result/pdf/h28examsogo_oqplist.pdf

 学生の国内旅行業務取扱管理者試験の申込者は8,000人以上いて人気資格のようです(この分野の志望者でしょうか?それとも手頃な資格と感じた人が多いのでしょうか?)。この分野の志望者以外の人だとITサービス提供企業の志望者なら旅行代理店が顧客になる場合もあるでしょうから、ビジネス素養としてチャレンジするのはありかもしれません。

 

パイロット

 パイロットと言ってもいろいろあります(農薬散布とか自衛隊とか)。まず、パイロットの国家試験を受けるためには一定時間のフライトなどが前提条件になっており、通常の資格試験における“独学”というのはあり得ません。資格要件は国土交通省のホームページに概要が載っていましたので以下にリンクを貼っておきます。

 こうした資格要件をクリアしていくにはどうすべきか、日本航空高等学校のホームページにわかりやすい説明がありましたので引用します(https://www.jaaw-hs.net/faq/future/201107142806.html)。

1. 国土交通省管轄の航空大学校(宮崎県)を卒業する。
2. 各航空会社が直接採用しパイロットを養成する自社養成制度で入社する。
3. 自衛隊航空学生を目指す。
4. 自費で取得する。

 JALとかANAのパイロットになるのであれば上記1か2が選択肢になりそうですかね?参考までにANAとJALの自社養成パイロットに関するページを貼っておきます。

 裸眼視力でなく矯正視力でOKというのは意外な感じです(昔、サザエさんで、マスオさんの子供の頃の夢はパイロットだったけど目が悪かったからあきらめた、という回があったのを記憶していましたので)。
 また、今年度のANAの採用人数は未定となっていますが、JALは70人採用と明記されています。かなり採用する印象がありますが、1日の運航便が1,000便くらいとするとこの程度は普通なのですかね。

 

販売士

 詳しくは以前の記事「資格:販売士検定」を参照してください。
 ちなみに家電量販店に勤務する友人の話だと、今、中国人が最もよく買う家電製品は炊飯器らしいです。爆買いはなくなったらしく、その他の商品だとカメラのレンズとか時計といった自分が本当に欲しい感じものが売れている、とのことです。

 

運転免許は割愛します。

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