ジェネリックとビジネス

ジェネリックは英語だとgeneric「一般的な」とか「商標登録されていない」という意味です。

製薬業界では特許切れ医薬品という意味で使われています(後発医薬品とも言われています)。特許権の存続期間は特許出願日から20年間(最大で25年間)です。この期間が経過し、自由に製造販売できるようになった医薬品のことをジェネリック医薬品と言います。

 

誰もが自由に製造販売できるため価格競争的な薄利多売ビジネスになりますが、一方で、新薬開発費用は必要ありません。候補化合物が新薬になる確率は10,837分の1とごくわずかで、9~17年という長い歳月をかけ、1品目あたりの薬の開発費用は200~300億円だと言われています※1。

また新薬開発はだんだん難しくなってきているようです。製薬会社に勤務する友人の話では、大手が新薬開発をオートメーション化してじゅうたん爆撃のごとく様々な組み合わせを試みたもののあまり成果はなかったようようだ、とのことです。市場にのるような薬の開発は年々厳しくなっているのだとわかります。ジェネリックメーカーのメリットとしてはこうしたリスクを回避できることが挙げられます。

ジェネリックメーカーとしては

日医工(東証1部)1,435億円

沢井製薬(東証1部)1,234億円

東和薬品(東証1部)821億円

富士薬品工業(東証1部)316億円

などが挙げられます(数字は売上高)。

ちなみに、新薬メーカー大手3社は

武田薬品工業(東証1部)1兆8,073億円

アステラス製薬(東証1部)1兆3,727億円

第一三共(東証1部)9,864億円

です。※2

原価率がわからないので何とも言えないですが、有価証券報告書(平成27年4月1日‐平成28年3月31日)からわかる一人当たりの売上高では日医工は新薬メーカー3社を上回っていました。

新薬開発が頭打ちに近づいている中、相当な技術革新でもない限り市場はジェネリック拡大の流れなのかもしれません。そうすると、こうした各メーカーのMR(記事「ねらい目の職種は?」参照)の役割が重要になってくるでしょうし、MR職種のニーズが増えてくるかもしれません。実際に薬剤師の友人が「病院にはもっとジェネリックを置く余地があるけどMRが全く営業に来ないんだよな」と言っていました。

 

なお、他の分野ではジェネリック家具ジェネリック家電というものもありますね。ジェネリック家具はデザインに関する権利である意匠権が切れた家具のことです。ジェネリック家電は知的財産権とは直接関係はなく、ノーブランドものの家電のことです。

 

※1 日本製薬工業協会HPhttp://www.jpma.or.jp/event_media/campaign/campaign2004/3rd_01.htmlより

※2 会社四季報業界地図2017年版東洋経済

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