先日の記事で友人のTOEIC挑戦について触れましたので、最近のTOEIC事情について再確認しました。
<情報源:一般社団法人国際ビジネスコミュニケーション協会>
http://www.iibc-global.org/toeic.html
テストの種類が増えていてわかりにくくなっていますね。初めて申し込む人の中にも一体どれに申し込めばいいのかと迷った人もいるのではないかと思います。以下に整理してみました。
一般にTOEICテストして認識されているのは表中一番上(赤字)の「TOEIC Listening & Reading Test」(公開テスト)です。月1回のペースで実施されています(昔はそんなにやっていなかったような・・・)。
TOEICで何点取れば履歴書に書けるのか?
これがみなさんにとっての一番の関心事でしょう。
世間的には600点だと言われていますが、狙っている業界、企業によるのではないでしょうか?
下記リンク資料に基づいて述べます。
<2016年度新入社員TOEIC Listening&Reading Test>
(一般社団法人国際ビジネスコミュニケーション協会)
http://www.iibc-global.org/library/default/toeic/official_data/lr/pdf/new_recruits.pdf
資料中のⅡ「新入社員/一般社員の業種別平均スコア比較」によると鉱業は701点、精密機器では453点、マスメディアは614点などと新入社員データが載っています。新入社員ということですので各企業にうまく入社できた人のレベルだとわかります。上記各業種のスコアを鑑みると、自分のスコアが600点なら鉱業では何の自慢にもなりませんが、精密機器では評価される場合が多いかもしれません。
また、文系と理系によっても異なります。
上記資料Ⅳ「新入社員文理別(最終学歴)の受検者数推移と平均スコア」によるとどの年においても文系は理系よりも80点ほど点数が高いことがわかります。だとすると、文系と理系で同じ点数の人が2人いたなら理系の方が評価されそうですね。文系はより高い点をとるためにそれなりの時間をかけなければなりませんし、理系はTOEICに力を入れたら文系ほど時間をかけなくても他の理系と差をつけやすいと言えるかもしれませんね。
なお上記資料はIPテストという団体受験用の社内テスト結果である点に注意が必要です。IPテストは一般の公開テストと質は変わりませんが、公開テストよりも点数が高くなりやすいということが言われています。過去問を使っているためかもしれません。私は両方受けたことがありますが、確かにIPの方が10~20点高くでた記憶があります。IPの結果は就職、転職では評価されません。
それにしても上記Ⅱの結果を見ると、新入社員の方が一般社員よりも点数が高い業界が多いというのはおもしろいです(特に公共団体の落差がすごい)。多くの業務において英語を使っていないというあらわれなのか、それともはたしてTOEICがビジネス英語能力の指標として妥当なのか、などいろいろ考えてしまいます。