保険系の資格

保険系、と言っても保険は様々な分野・リスクに関係するので、どんな資格でもこの分野と関係があると言うこともできます。ただ、そのようなことを言ったらキリがないので、今回は私の周り(保険業界)の人を基準に紹介します。なお、保険販売のための資格(保険代理店になるためのもので基本的に取れて当たり前の資格)は対象外です。

 

まず、企業内(バックヤード)で勤務する限り資格が直接役に立つ場面はあまりないように感じます。最前線、例えば生命保険会社の販売員のように直接顧客を相手にする職種であれば資格を有していることは信用につながり、それが保険契約という成果に結びつくので役に立つと言えるのでしょう。

一方、損害保険会社は代理店販売が主流です(損害保険会社というのは保険代理店を通じて保険を売っているのです。営業担当者の業務は保険を売ることではなく、専業代理店やカーディーラーなどの企業代理店が保険商品を販売するのをサポートすることが主な役割の一つと言えます。私もこの業界に入るまでは損害保険会社の営業担当者が保険を売っているのだと思っていました)。保有資格が直接役に立つということはなかなかイメージしづらいです。ただ、資格を有していることが顧客の信用につながることはあるでしょうし、前回記事(保険ビジネスについて)で述べたように特定分野のリスクに詳しいことは社内的に評価されてもいいと思います。

 

■ファイナンシャルプランナー(FP)技能士(国家資格)

「顧客である個人や中小企業の相談に応じて、顧客の資産に関する情報を収集・分析し、顧客のライフプランやニーズに合わせた貯蓄、投資、保険、税制、不動産、相続・事業承継等についてのプランを立案し、アドバイスを行う、資産相談に関する専門家」(出典:日本FP協会 https://www.jafp.or.jp/exam/qa/

3級から1級まであり、また、実施団体が日本FP協会金融財政事情研究会(きんざい)の2団体あります。混乱しそうですが、どちらが実施するFP技能検定試験を受験しても3級から1級まのでFP技能士の資格を取得できます。損保、生保どちらの社員も保有者は多いと思いますが、有用性ということでは生保向けという気がします。合格するには3級は30時間、2級は200~300時間、1級は600時間以上が目安だと言われています。

3級に受験資格はありませんが、2級は3級合格者(または実務経験2年以上など)であること、などが、1級は2級合格者かつ実務経験1年以上、などが要件になっています(学科試験、実技試験で要件も異なる)。実務経験がなくても1級を取る道もありますが、ここでは割愛します。

 

■社会保険労務士(国家資格)

「労働・社会保険に関する法律、人事・労務管理の専門家として、企業経営の3要素(ヒト・モノ・カネ)のうち、ヒトの採用から退職までの労働・社会保険に関する諸問題、さらに年金の相談に応じる、ヒトに関するエキスパート」(出典:全国社会保険労務士会連合会 https://www.shakaihokenroumushi.jp/about/tabid/203/Default.aspx

損保がターゲットとするリスクで当該資格の専門知識に関連するものは多いです(例えば労働災害など)。合格するには1000~1500時間が目安だと言われています。社労士には受験資格が必要です。大学生でも受験は可能ですが、4年生大学で一般教養科目の学習が終わっている、または、62単位以上の単位を修得していることが要件になっています(社会保険労務士オフィシャルサイト:http://www.sharosi-siken.or.jp/exam/shikaku.html)。

 

■アクチュアリー(民間資格)

「確率論・統計学などの数理的手法を活用して、主に保険や年金に関わる諸問題を解決し、財政の健全性の確保と制度の公正な運営に務めることを主な業務とする専門職」(出典:公益財団法人 日本アクチュアリー会 http://www.actuaries.jp/actuary/faq1.html#link01

この資格は民間資格ですが業界において信用のある資格です。事故の発生頻度を考慮した保険商品設計など、統計分析的な業務に関連するものです。ただ、役に立つ業界、業務が限られています。試験の難易度はかなり高いと言われていますので、勉強するなら時間のある学生のうちがいいような気もしますが、うまくこの業界・業務に就くことができなかったらまるで意味がなくなるし、非常に悩ましいですね(マニアックな資格なので就職、転職事情はよくわかりません。あしからず)。大学生でも受験は可能ですが、4年制大学で2年以上在学し、かつ62単位以上の単位を修得していることが要件になります(公益財団法人 日本アクチュアリー会:http://www.actuaries.jp/examin/H28exam/H28-H.pdf)。

 

■中小企業診断士(国家資格)

企業のビジネスリスクに深く関わる損保向きかもしれません。また、近年は保険商品だけで差別化が難しくなってきており、顧客企業の経営をいろいろな面からサポートすることが求められています。そのような流れの中で診断士としての知識が頼りにされることはあるかもしれません。詳細は以前の記事(資格:中小企業診断士)を参照してください。

 

■その他

損害保険鑑定人という電気、機械、建築などの知識が必要な理系チックな資格がありますが学生が狙う資格ではないでしょう(受験は可能ですが)。

LINEで送る