文章力をどうやって高めるか?(その2)

前回(その1)のつづきです。

前回は読みづらい文字は文章の心証を悪くするという話でした。

今回は文章の内容に関することです。やはりプレゼン力の記事で述べたように誰かの指摘を受けたりしつつ鍛錬あるのみなのでしょう(まあ、それを言ったらおしまいなので普段の授業を通じて実践できることをコメントします)。

ここで、文章力のある文章とはどんなものなのか?

感動的な文章?

読みやすく、わかりやすい文章?

文法が正しい文章?

一貫性がある文章?

いろいろあるでしょうが、ここでは以下のように考えたいと思います。

今年度の文章問題は出したテーマに対して評価できるポイント(文言:キーワード)に触れているかで採点しました(加点方式)。いくら長々と文章を書いてもポイントを外していたら点数にはなりません。従ってここではテーマのポイント(文言:キーワード)が記載された文章(的を射た文章)を指したいと思います。

 

今年度は授業でIoTをテーマの一つにとりあげましたので、IoTについて説明を求める文章問題を出しました。授業では具体例を中心に下記1~4について触れました。つまり文章問題では下記1~4をそれぞれ端的に説明すればいいだけです。

1.IoTとはInternet of Things、つまり物のインターネットという言葉である(言葉の説明

2.これまでインターネットにつながっていたものとしてPCやスマホなどがあったが、IoTはそれだけでなく様々な物をインターネットに接続すること意味する(基本的説明

3.例えば人感センサー(物)をインターネットに接続することで、災害時に逃げ遅れた人がいないかすぐにインターネットを介してスマホで確認することなどができる(具体例

4.IoTが普及した背景としてはセンサー価格の低下、インターネットサービスやPC、スマホなどの情報端末の普及がある(背景

「言葉の意味」、「基本的説明」、「具体例」、「普及の背景」が得点に結びつくポイント(キーワード)だと言えます。しかし、答案を見ると上記のどれか1つだけを記載して満足しているものばかりでした。ノート持ち込み可にしていたので、こうしたポイントを授業中にキーワードだけでもメモしておけば楽勝だったはず(?)です。

 

授業中における学生行動パターンを見ていると、配布物に空欄を作っていると条件反射的にそれを埋めようと必死になりますが、講師が話す内容は一切メモをとりません。どちらも同じ講師が情報源になっているのにおかしなことです(まあ、私も学生のころは似たようなものだったので、あまり強いことは言えませんけど。講師側になったことで、穴埋めの情報もそうでない情報も大して価値が変わらないと思いつつやっているのでそう感じます)。現在、社会人相手に講師をやることもあり、気づいたのですが、社会人は講師の話の中で重要だと感じたことをメモします。一方、学生は講師の話の要点を自分で判断してメモをとることがほとんどありません(あくまで私の講義経験での話)。

何が重要なのか自力で判断する機会を自らつぶしているのと同じですね。それが文章力につながらない理由の一つではないかと私は考えます。普段から何が要点かを意識してキーワードを拾い上げノートに書いた方がいいでしょう。自ら判断することをせずに過ごす大学4年間とそうでない4年間は結構な差になるような気がします。

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