大企業と中小企業の違いについて

大企業と中小企業のどちらに入りたいか?

と聞かれたら、待遇や安定性を求めて大企業と答える人がいるでしょうし、自分のやりたいことができる企業があるということで中小企業と答える人もいると思います。

一昨年のクラスに面白い学生がいました。

大企業だと入社できてものし上がれそうにない(つまり人生先が見えている)、ということで大卒者が少なそうな業界を目指すというのです(それが何の業界かは秘密ということで。ここで言って競争率が上がったら申し訳ないので)。授業後も積極的に質問に来ていたし、その意気込みには将来が楽しみだと思いました。

学生でこのように決断できるのはすごいことだと思います。私の学生時代でもこうした学生はあまりいなかったと思います(割合はそう変わらないんでしょうけどね)。私の世代は大学入試ではセンター試験受験者数ピーク時でした。その影響は社会人になってからも続きます。大企業に入ったのはいいけれど同期社員が相当いるし、すぐ上もぎゅうぎゅうに詰まっていてなかなか上がれそうにないと諦めモードの友人が何人もいます。すぐ下からはやり手社員が追いかけてきているのでしょう。大企業社員には大企業社員の悩みがあるようです。

 

<大企業と中小企業で何が違うのか>

1.企業数・従業者数

2016年版中小企業白書によると、国内企業の99.7%が小規模企業者を含む中小企業数です(下図)(中小企業の定義は中小企業基本法第2条第1項に基づく:例えば製造業を従業者数で見たときに300人以下だと中小企業、さらに20人以下が小規模企業者)。企業数だと圧倒的に中小企業が多いのです。

一方、従業者数で見ると国内企業の30%が大企業70%が中小企業です(下図)(「大企業」とは言っていますが、その定義は前記括弧書きの通りなので、ここでは製造業だと従業者数301人以上の企業のことを指しています)。

0.3%の大企業にどれだけ多くの従業者が勤務しているのかがわかりますが、それでもその席は限られています。どの年代でも従業者数の構成が同じだと仮定すると、

大企業の入社枠:中小企業の入社枠=3:7

だということになります。

 

2.平均給与

国税庁調査結果に事業所規模別の平均給与が示されています(下図)。

男性平均給与は規模が大きくなるほど上がっているのがわかります。従業者数が2桁の企業と5,000人以上の企業では200万円ほど差があります。

 

以上は国内全体で見た場合のデータです。中小企業は入社しやすいということでもありませんし(例えば能力重視のベンチャー企業に平凡な新卒は採用されないでしょう)、中小企業は必ずしも給与が低いということでもありません。

客観的なデータ以外では一般論として、

大企業の仕事は分業体制のため任される範囲が狭く、中小企業の場合は裁量がある

とか、

労働環境は大企業の方がよい

などが言われています。

これも上記1、2のデータと同じで一概には言えないと思います。大企業でもコンパクトな部署だとより多くの業務経験ができるでしょうし、労働環境にしても大企業でもブラックと言われているところも多いのはよくご存じでしょう。

 

ちなみに私は企業を見るときには

売上高÷従業員数

を頭の中で計算することが多いです。簡単に入手できるたった2つの情報だけで出せますし、自分では結構便利だと思っています。

一人当たり1億円の売上高の企業と2,000万円の企業ではどちらが元気か、また、待遇が良さそうか、など感覚的につかみやすいですよね。

大企業と中小企業でどうか、有名な企業と地元の企業とでどうか、中小企業同士でどうか見てはどうでしょうか?

同じ業種や近い業種の企業だといい感じで比較できるはずです。

LINEで送る