この言葉は多くの企業で職種を問わず、かなりの出現頻度と言えます。
特にISOを担当する部署の人や審査員はこの言葉が大好物です。ISO14001の審査や内部監査(社内担当者がルールをきちんと守っているかチェックすること)でサンプルとして選ばれた社員はこのPDCAに基づいて行動しているか問われます。
ISO14001認証取得事業所で働くことになる人はかなりいると思います。従って多くの人にとって以下は他人事ではないです。
PDCAとは
Plan(計画)
Do(実行)
Check(評価)
Action(改善)
の頭文字をとった造語です。
例えば、ISO14001の内部監査では「あなたの部署の今年度の環境目標は何ですか?」なんて聞かれます。
運悪く?監査対象に選ばれた社員は、「ゴミを前年より5%減らすことです」とか「電力を前年より5%削減することです」などとその年に部署で決めた目標を答えます。
この質問の意図はPlan(計画)が定められていることを確認することにあります。
次に「では環境目標を達成するために具体的にどのようなことしていますか?」と聞かれたとします。
これに対して「コピーは両面印刷しています」とか「エアコンの設定温度を●●℃にしています」などと具体的な活動内容を答えます。
この質問の意図はPlan(計画)をDo(実行)していることを確認することにあります。
その次の年「目標は達成できましたか?」と聞かれるでしょう。
これに対して「達成しました」とか「電力消費量はほぼ前年並みで達成できませんでした」などと前年の活動に対する評価結果を答えます。
この質問の意図はPlan(計画)をDo(実行)した結果をCheck(評価)できているか確認することにあります。
そして「目標達成できなかった電力削減について何か対策を立てましたか?」と聞かれたとします。
これに対して「エアコン設定だけでなく照明の間引きを行うことにしました」などと部署で話し合った改善策を答えます。
この質問の意図はAction(改善)をやったかを確認することにあります。
上記はISO14001の内部監査を想定して説明しましたが、このPlan→Do→Check→Action(→Plan)というPDCAプロセスはISOに限らず、ほとんどの仕事において求められます。特にPDCAという言葉がでてくるのは目標が達成できなかったとか問題発生時なのでCheck(評価)とAction(改善)をちゃんとやったのか?ということが焦点になることが多いです。
ちなみにISOのマネジメントシステムは目標を達成したかどうかは関係なく、目標を達成したかどうか評価したか、そして改善策を検討したか、という仕組み(ルール)と運用ができているかということを問題にしています。従って目標が達成できていなくてもいいのです。まあ、実際の仕事はそうはいきませんよね。