ISOとは?

私がまだ学生だった1996年に環境ISOと言われるISO14001が出現して、次第にISOという言葉が浸透していったのを憶えています。

当時は大学の先生達でさえも「イソってなに?」というレベルでした。読み方としては「アイエスオー」の方が一般的です。

ISOとはスイスに本部を置く非政府組織である国際標準化機構nternational rganization for Standardization)、またはこの国際標準化機構が発行した国際規格のことを言います。

そもそも国際規格って何でしょうか?私も学生の頃は説明会で話を聞いてもチンプンカンプンでした。学生とともに多くの先生も首をかしげていました。当時理解していた人はあまりいなかったのではないかと思います。

この「規格」とは何かということですが、品質とか寸法とか形とか試験方法とか用語とかを定めたもので多岐にわたります。国内製品についてはもともと日本工業規格(JIS)というものがあり、企業はこれに適合した品質製品、評価方法に従った製品をつくっています。

国際規格であるISOに関しては9000シリーズ(品質管理について定めたもの)と14000シリーズ(環境管理について定めたもの)がメジャーです。「シリーズ」という表現ですが、9000番台、14000番台にいろんな種類のものが番号別にあることからそう言っています。たとえばISO14000番台だと14001は環境マネジメントシステムに関する規格、14015は土地の環境アセスメント(土壌汚染の評価)に関する規格という感じでいろいろあります。

ISOは義務でないため企業はこれを導入する必要はありません。一方、ISO認証を受けたことが優良企業の証明のようなイメージが浸透していきました。そのため大企業はもちろん、中小企業も取引拡大のためにISOを認証取得するという現象が起きました。

では、ISO9000シリーズやISO14000シリーズの認証を受けている企業が優れた品質の製品を作り、環境に害のない事業を行っているかというと、それとこれとは別の次元の話になります。これらは製品の品質そのものや環境に害のないことを保証するものではありません

簡単なイメージを言うとこれらは「製品品質や環境について問題が生じないように計画や手順を定め、問題が生じたときには社内的に反省会を行って改善していきましょう」というルール作りと運用ができているという証(マネジメント体制を認めるというもの)であり、品質の高さや環境に害がないことを保証するものではないのです。

ちなみにISO14001の認証取得費用は導入コンサルまで含めると数百万円と言われています。ISOの認証を受けるために多くの書類をファイルにまとめて証拠として残したり、環境方針を定めて社員全員を教育し浸透させたりと労力もかかります。見方を変えれば、こうしたお金も労力もかかることをやれるという点で企業体力がある証だと言えるかもしれません。現在、国内でのISO14001の取得件数は2万件弱で頭打ちの状態にあります。

まあ、このようにいいことばかりでもなく、ISO取得、維持に振り回された社員の不満の声も知っています。ISO導入が本当に企業のためになっているのか(ISOの認証を受けたことで会社のPRにはなったかもしれないが、本質的な部分で本当に効果が得られているのか)と疑問の声がちらほら聞こえてきたりもします。就活的には否定的な部分は心の奥底に沈めておいた方が無難かもしれません。

なお、言葉の問題ですが、ISOは「認証」取得と言い、「認定」ではありません。認定は企業を審査する機関がさらにその上の機関(認定機関)から(企業のISO審査を行うことができると)認められる言葉です。

LINEで送る